書くうえで心がけておきたいこと

看護記録を書く方法として多く採用されているのがSOAP形式で、患者の経過やカルテを記録するものです。このSOAP形式の書き方のポイントとして、まず記載されている項目だけを埋めるのでは適切ではありません。項目を埋めるのはもちろんのこと、患者の基礎情報の収集や分析なども重要です。問題点を書くなら、医療介護の方面で患者に対して、どのように対処していくべきなのかを考えながら書くことがポイントとなります。また、問題点が1つならいいですが2つや3つ出てきた場合、情報を整理しながら書くことも欠かせません。さらに、患者の情報収集については異常を見つけることにばかり注目せず、患者の正常な状態を把握したうえで、正常か異常かを判断しましょう。

そして、看護記録を看護師が実際に書く場合には、いつ頃書き始めるのかもポイントといえます。この点については、業務終了間際にまとめて書こうとすると、ほかの業務で既に疲れて効率が悪くなっていることもあるため、その都度書くことが適切です。勤務中に看護記録を書いていても、どうしても終えられなかった分は業務終了後に書いてもいいでしょう。ちなみに、記録作業を業務終了後に行う場合には、最低限の事柄を下書きで看護記録に残しておくと、後で書く際に思い出す必要がなくなります。加えて、問題点の分析などを明確化して、内容に根拠があるものが書けたら、後は読み手に負担がかからない程度に文字数を減らして、簡潔に書くことを心がけましょう。